溺愛†マドンナ

だけど…良かった……世那、立置とキスしてないのか………


ホッと一息ついて、しゃがんだまま顔を上げる。


オレに合わせてしゃがんでいた世那は、疑問符を浮かべてオレを見つめていた。


「良かった……」


「えっ?何が?」


「世那が立置とキスしてなくて良かったって言ってんだよ。オレてっきり、お前等つき合い出したのかと思った」


そう言って、世那の頭を撫でる。


しかし……一気に機嫌が回復したオレとは逆に、世那の表情はツラそうに歪んでいった。


「世那……?お前………」


「………たの」


「えっ?何?」