溺愛†マドンナ

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「お邪魔しまーーす………ってウワ、なんか暑いんですけど……」


2時間目の体育が終わった後、私は秀悟に連れられて美術室にやって来ていた。


私は美術部部員の為美術室利用数が多い方なんだけど、今はいつもと違う雰囲気が漂っている。


「おーー、このリンゴウマそーー」


秀悟は美術のデッサン用のフルーツのリンゴを手に取り、繁々と眺めていた。


「秀悟、そのリンゴニセモノだからね。食べちゃダメだよ」


「分かってるよ。世那じゃないんだから、食べたりしねぇよ」


「ハイ!?私もしないわよ!」