溺愛†マドンナ

フッた側とフラれた側の人間になってしまった今、もう仲良くは出来ないだろうと考えていた私の思考は、秀悟の言葉に遮られた。


頼み……?何だろう?


「頼みって…?」


首を傾げて尋ねると、秀悟は今度はテレ臭そうに口角を上げた。


「オレ等……これからも幼なじみとして仲良く出来ない………かな?」


「えっ……?」


「嫌なんだよ、フラれたからって世那と気マズくなるのは。だからお前さえ良ければ、これからも今まで通りに接したいんだ」


「ダメか?」と、秀悟が私の目を見て締め括る。


私はまた頭を激しく横に振った。