溺愛†マドンナ

「昨日……はよと緋ノ戸君との間に起こった出来事、静帆から聞いたでしょう?」


「……ああ。超ビックリした」


「はよが泣きながら“傍にいて”って緋ノ戸君に言ってるの見て、思ったの。もし私が同じ立場だったら、どうするのか」


そこまで言うと、秀悟が私の体を離す。


両手を私の肩に添えたまま、黙ってこちらを見つめていた。


「私も秀悟と離ればなれになったら、悲しくて泣きじゃくると思う。でもそれは“優しいお兄ちゃん”がいなくなる様な感覚で、恋心では無いんだ……」


小さい時って、1人で留守番すると無性にさみしくなるでしょう?