溺愛†マドンナ

静帆が“フラれた”と言った瞬間、矢道君の目の色が変わり、思いっきり静帆を押し退けた。


「キャア!」


「静帆!!」


壁に強打してしまう前にどうにか支える事に成功したけれど、私は一瞬忘れてしまっていた。


1番危ないのは、はよだという事を。


「鎌松さん…オレとつき合おうよ。そしたら毎日デートしてあげる」


「イ…ヤ……ッ!!」


とうとう矢道君は、はよの腕を掴んでどこかに連れて行こうとしている。


はよは恐怖のあまり、目に涙が浮かんでいた。


どうしよう………止めなきゃはよが大変な目に遇っちゃう!!