溺愛†マドンナ

イヤ、そんな事言えない。


だって私幼なじみの秀悟にオデコとは言えキスされて、ずっと戸惑いっぱなしだもん。


今ここで『気にしてない』なんて言っても、ずっとモヤモヤとした謎が残る事になっちゃう。


だったら少し恥ずかしいけれど――――…もうズバッと聞いちゃった方が楽だよね?


いつまでも秀悟を避けるワケにはいかないし、よし!聞いてみよう!!


「あ……あのさ………秀悟…聞いてもいい?」


私がゆっくりと名前を呼ぶと、秀悟は黙って私を見つめる。


心なしか掴みっぱなしの手首を掴む力が、強くなった気がした。