溺愛†マドンナ

いつもなら授業前にはきちんと勉強道具を出してるハズの秀悟が目の前にいる事にパニックになった私は、秀悟を指差して思いっきり喚いた。


幸い生徒は近くにいなかったから不審人物を見る目は無かったけど、秀悟はグッと眉間にシワを寄せる。


「お前がオレの事避けるからだろうが」


「………っ!」


少し低くなっている声に、ビクッと体が反応した。


ヤバイ……ちょっと怒ってる、秀悟………


こ、こうなったら、もう1回ダッシュして、教室に戻ろう!!


秀悟優しいけど案外怒ると怖いから、怒られるのだけは絶対嫌だものっ!!