抱きしめようがオデコにキスしようが、かなりニブイ世那の事。


きっと今は“なんで秀悟私にキスしたんだろう”と思いながら、来栖家までの道を全力疾走しているハズだ。


「好きだからだよ……好きだからに決まってんだろうが………」


世那の純情な所は好きだけど、ここまでとなると腹が立つ。


「なんで分からねぇんだよ………バカ世那」


お互い誕生日も血液型も知り尽くしているオレ等だけど、アイツは最も知って欲しい部分を見てくれない。


深いため息をついている内に眠ってしまい、夢を見た。


いつもの笑顔の世那の夢を…………