溺愛†マドンナ

榮児は今日のオレと世那のお出かけを“デート”とか言ってたけど、オレだって年頃の男女が2人だけで出かけたら、それはデートだと思う。


もしこれがデートと呼べるならば、オレにとっては初めてのデートだ。


だけど世那は、絶対デートだとは思ってないと思う。


アイツにとっては今回のオレとのお出かけも、鎌松や萩里と遊ぶのと同じ様な感覚なんだろうな。


「えっと……あっ、いた」


待ち合わせ場所の図書館前に着いて辺りを見渡すと、世那はもうすでに着いていた。


ウワッ、オレ自分から誘ったクセに最悪だ!!


「世那!!」