ただ『世那』と私の名前が出たから、私関連の事なんだろうけど……


『―――ああ。勝手にしろ』


秀悟が俯いて返事をしたけど、こちらも英語だから理解出来なかった。


ふ、2人共なんて言ってるの!?ここ日本なんだから、日本語で話してよ!!


その時、流暢な英語にプシュプシュ煙を出していた私の頭を、剣君が優しく撫でた。


「いい思い出作ろうな?世那」


「あぇ………?」


全く話の筋道が見えない事を言われて、おかしな声しか出せない私。


秀悟がそんな私を切なそうな瞳で見つめていたのが、視界の片隅でチラリと見えた気がした。