ハァーーー…とため息をつきながらワークとにらめっこしていると、後ろから誰かが話しかけて来た。


「あっ!救世主様助けて!」


「き、救世主……?」


机にカバンを置きながら、苦笑いで私を見ているこの人は立置 秀悟《たてち しゅうご》。


私、来栖 世那《くるす せな》の、頼れる幼なじみです。


「英語の宿題のワークやってるんだけど、全く分からないの!秀悟教えて!」


「えっ?だけどソレって今日までの宿題なのに、なんで今日の朝やってるんだよ?」


秀悟がますます不思議そうな顔をしながら、私のすぐ横まで歩いて来る。