溺愛†マドンナ

負けたくない。


負けられない。


―――――世那が、欲しい。


オレが今1番欲しいのは………アイツだ。


「どうするもこうするもねぇよ。オレは正々堂々と、立置と渡り合う」


手を組み合わせ、その手の上にアゴを乗っけて言った。


何もウソ偽りの無い、オレの正直な気持ちを。


「…………オイ、今コイツ“正々堂々”って言ったか?」


「オレ立置の事ボコボコにするのかと思ったけど、ビックリだわ」


「これはまた……力也、やっぱりお前ニセモノなんじゃねぇか?本物か?」


「………世那を悲しませたくないんだよ」