溺愛†マドンナ

ケンカが強いから怖いっていうのはまだ理解出来たが、そこからどんどん繋がる恐怖の連鎖。


実の親にも見放され、オレに普通に接してくれるのは、榮児や慶太郎といったヤンキー仲間、槙さんと槙さんの御両親位。


勝手にしてもいない悪行のウワサも流され、オレは他人に対して心を閉じていた。


なのに、世那は違った。


『あんまりムチャしちゃダメですよ?アナタ。アナタの事気にかけてくれる人、いるでしょう?』


9日前の日曜日、6人を1人でボコったオレを見ていたのにも関わらず、世那は普通に接してくれた。


返り血だって、ついてたのに。