「まあ、言わなくて分かると思うけど一応、
英才に迎えとして遣わされた黒羽蒼麻だ。」

「あ、佐野愛紗です!」

取り敢えず今は落ち着こう。

「英才から聞いていると思うから、取り敢えずついて来い、今から行く大講堂はこれからも事あるごとに使うから覚えておけよ」

「はい」

そのまま大講堂へ行くのかと思えば蒼麻は立ち止まり顔をのぞき込んできた。

(え、ち、近い!)

黙ってじっとこちらをのぞき込んだと思えば

「体調悪いのか」と訪ねてきた。

「お前、顔が赤いぞ親睦会なんて無理に出る必要性は無い」

どうやら心配してくれているようでなんだか嬉しくなった。

「あ、大丈夫ですよ!行きたいです!」

慌てて顔の前で手を振る。

「そうか、じゃあついて来い」