「昔みたいにはるちゃんって呼んでやればいいのに。はるもそのほうが喜ぶだろ」
「いや…それは、俺なりのけじめのつもりだったんだ」
「けじめ、ねえ?」
幼い頃――晴海を溺れさせてしまった自分に、“何があっても晴海を守る”と言い聞かせるために。
「…色々、うやむやになっちまったけどな」
自らの手で晴海を危険な目に遭わせたり、むしろ自分のほうが晴海に助けられたりと、自信を持って晴海を守れたと言える実績は殆どない。
「ふゆちゃん」
いつの間にか傍まで詰め寄ってきた晴海に、つんつんと袖を引かれる。
「ねっ…姉、ちゃん?」
何と言えばいいか判らなくて、結局今まで通りに呼んでしまった。
「あのね…おはなつんでいったら、りっくんのおとうさんよろこぶかなあ?」
「花?」
晴海の指差す先には、先程まで彼女が眺めていた花壇がある。
手入れの行き届いた其処には、区画毎に様々で彩り豊かな花たちが咲き誇っている。
「そうだなあ。でも勝手に摘んでいったら悪いから、一度京さんか愛梨さんに訊いてみような?」
「うん……なんか、ねむたくなってきた…」
眠そうに目を擦る晴海を、優しくあやすように声を掛ける。
「そっか、じゃあ部屋に戻ろう」
「いや…それは、俺なりのけじめのつもりだったんだ」
「けじめ、ねえ?」
幼い頃――晴海を溺れさせてしまった自分に、“何があっても晴海を守る”と言い聞かせるために。
「…色々、うやむやになっちまったけどな」
自らの手で晴海を危険な目に遭わせたり、むしろ自分のほうが晴海に助けられたりと、自信を持って晴海を守れたと言える実績は殆どない。
「ふゆちゃん」
いつの間にか傍まで詰め寄ってきた晴海に、つんつんと袖を引かれる。
「ねっ…姉、ちゃん?」
何と言えばいいか判らなくて、結局今まで通りに呼んでしまった。
「あのね…おはなつんでいったら、りっくんのおとうさんよろこぶかなあ?」
「花?」
晴海の指差す先には、先程まで彼女が眺めていた花壇がある。
手入れの行き届いた其処には、区画毎に様々で彩り豊かな花たちが咲き誇っている。
「そうだなあ。でも勝手に摘んでいったら悪いから、一度京さんか愛梨さんに訊いてみような?」
「うん……なんか、ねむたくなってきた…」
眠そうに目を擦る晴海を、優しくあやすように声を掛ける。
「そっか、じゃあ部屋に戻ろう」


