切っ先が刺さった程度、またも傷は浅い。
逆に言えば、アイヴィーが手心を加えているのだが。
「……」
切っ先についたジャックの血。
それを見つめながら、アイヴィーは無表情。
「啜る気にもならんな。獣臭きつい血など…」
刃をビュンと振るうと、その血は床に飛び散った。
「家畜の価値すらない血の持ち主など、早々に八つ裂きにするしかないのだよ?牙を隠し持つならば、早いうちに出したまえ。持ち腐れのままでは死ぬに死に切れまい」
「っっ…」
ジャックとて、この結果を見るほど弱くはない。
ユヤの発砲を回避するほどの人間離れした身体能力の持ち主だ。
しかしそれを以ってしても、アイヴィーの動きにはついていけない。
これが吸血鬼。
真なる支配種にして夜の王を名乗る者…。
逆に言えば、アイヴィーが手心を加えているのだが。
「……」
切っ先についたジャックの血。
それを見つめながら、アイヴィーは無表情。
「啜る気にもならんな。獣臭きつい血など…」
刃をビュンと振るうと、その血は床に飛び散った。
「家畜の価値すらない血の持ち主など、早々に八つ裂きにするしかないのだよ?牙を隠し持つならば、早いうちに出したまえ。持ち腐れのままでは死ぬに死に切れまい」
「っっ…」
ジャックとて、この結果を見るほど弱くはない。
ユヤの発砲を回避するほどの人間離れした身体能力の持ち主だ。
しかしそれを以ってしても、アイヴィーの動きにはついていけない。
これが吸血鬼。
真なる支配種にして夜の王を名乗る者…。


