「ねー闇ちゃん」

しばらく大人しく外壁を食べていた美麗だが、再び闇珠を呼ぶ。

「はいはい、今度はなぁに?」

「もう一人いたよねぇ、ジャック君だっけ?」

美麗は自分達より先に闇珠と一緒にいた男の事を思い出す。

「彼はどうしたの?彼ともお話したいな」

「…んー」

どう説明したらいいものか。

能天気な美麗に、ジャックの事は理解しにくいかもしれない。

「彼はね、ちょっと気難しいの」

「そなの?」

小首を傾げる美麗。

「ま…機会があればまた会わせてあげるわ」

そんな闇珠と美麗の会話を。

「……」

彩はさして興味なさそうに聞いていた。