倫敦市の人々

けたたましい笑い声と共に近づいてくるインプ達。

背中の羽で羽ばたく者、石畳を駆け寄ってくる者、様々だ。

中には店の外壁をよじ登って来ようとする者もいる。

共通してどれも素早く、翻弄するような狡猾な動きで、何とか瑠架やコートニー、ユヤの攻撃を掻い潜り、二階に到達しようとする。

「賢しい…」

屋根の上で片膝をついたコートニーが、バレットM82を発砲した!

噴出する発砲煙と、巻き上げられる砂埃がコートニーを覆うほど拡散する。

発射された弾丸は、蝙蝠の羽で飛翔していたインプに命中し、式札となってヒラヒラと地面に落ちる。

「やっぱり…昨夜の斬影式鬼…」

瑠架が斬り散らした数匹のインプもまた、真っ二つになった式札に変わって石畳に落ちた。