「ホームレス狩りだ!何か金目のもんよこせっ!」

「……」

翌日。

倫敦橋の下。

ユヤはまたもシカゴタイプライターを構えてジャックの前に現れた。

「…そういう金の稼ぎ方は止せと言わなかったか?」

「ヒャッヒャッヒャッヒャ!」

何が可笑しいのか高笑いするユヤ。

無邪気なんだか凶暴なんだか、よくわからない。

「生憎と今日は小銭を持っていない…渡すものは何もないぞ」

無表情のまま、ジャックは淡々と告げる。