そんな自分への言い訳を考えながら俺はチャリを飛ばす。



寝癖なんか治している暇もなかった。



最後の心臓破りの坂を乗り越えた時、僕の息はもう乱れまくっていた。



桜の花が相変わらず散り続けている。



だが僕にはそんな舞台演出のような風景を愛でるような余裕もなかった。




校門のところで1限目の始まりを告げるチャイムが鳴り終える。



急いでチャリを駐輪場に止め、教室へ。教室が3階にあるなんてマジふざけている。



最後の最後まで階段地獄とは。




アホかと叫びたくなる衝動にかられる。