綾のお父さんはずっと黙ったまま腕を組んでうつむいていた。

結衣ちゃんが言った。



「ICUに入れますか」



「それはつまりお姉さんのところへ行けるかっていうこと?」


「はい」



「いいですよ。危険な状態には変わりありませんが安定はしていますので。衛生上の問題、いっぺんに大人数は無理なので3人ずつでお願いします」