「綾ちゃんか意識不明の重体なんだよ!」


「嘘だろ?」


「マジだよ!」



信じられなかった。


信じられるわけがない。



こいつ何いってんだと思った。


冗談にもほどがあるだろ。


でもこの声色はマジなやつだった。

目の前が真っ白になり一瞬立ちくらみがした。


バイト先に断りを入れ、柳田に言われた病院までチャリを飛ばした。


後はどうしたかわからない。


ほぼ本能的と言っていい。


嫌な汗が吹き出す。


彼女の場所を受付の人に訊く。