「はぁはぁはぁ... セーフ!」

息切れしながら、私は言った。


 「おー!萌衣!おはよ♪」

彼女は、上松華。 幼稚園からの大親友。

私とは違って、くりくりした目。黒髪のロングで毛先をゆるっと巻いている。

愛嬌があって、誰からも好かれているんだ。モテたりもしている。


 「おはよ♪ さっきね、綺麗な顔の男子とぶつかって、逃げてきちゃった!」

私は、さっき、あった出来事を軽く話した。

 「それって俺のことか?」

ええええええええ!!! さっきの男子がいるよ?なんで!?

同じ学校だったの?

 
 「おまえ、考えてることばればれ。全部、口にでてるぞ? おもしれぇー女。」

腹をかかえて、笑いながら、綺麗な男子が言う。


 「ねー!萌衣。これがさっき言ってた人?」

華が言った。

 「俺は、中野翔。おぼえとけ」

中野君がクールにそう言った。


ここからが、私の恋の始まりなんだ。