「はい、ミルクどうぞ?」

「ありがとうございます。」

ミルクを手渡すと彼女は少し頭を下げた。

頭を上げると、ミルクの蓋を取って紅茶に入れた。

「そういえば名前...名前なのってなかったわね」

飲みかけの紅茶をおいた。

「え、あ、はい」

一口飲んで答えた。

「凪......妖凪よ」

「あ、あやかし...なぎ...なんだか不思議お名前ですね。」

そう言って微笑んだ。

「そうかしら?あなたは?」

紅茶を手に取り聞いた。

「私は、黛恋雪です!」

「あら、あなたのほうこそ漢字が難しいじゃないのまゆずみだなんて」

そういって喉を鳴らした。

「あはは!」

恋雪という彼女はさっきよりも、少しリラックスしているように見えた。