━━チリンチリン

古臭い扉が開く時になる鐘が鳴った。

「すみません...」

髪が長くて真っ黒の綺麗な女性が入ってきた。

「はい」

私は本棚の間から顔を出し返事をした。

すると女性はゆっくり扉を閉めた。

「あ、あの...少し相談が」

そう言って一冊の本を鞄からだした。

「これは??」

その本を受け取り、ページをパラパラめくった。

「その本の中に──」

何かをいいかけたとき

「あ、たってるのもなんだしどうぞ?」

私は椅子と丸いテーブルがあるところに案内した。

「は、はい」

女性は後ろからちょこちょこついてきた。