私の横にいる史音。


なんか静かって不気味だな。


なんて史音にバレたら覚悟が倍になるからバレねぇようにしねぇと。


「史音。辛いと思うけど、雄吾と禅を支えてあげてね？」


史音は悲しそうな顔で、私を抱きしめた。


史音なら大丈夫だ。


私はそう信じている。


「当たり前…っ。2人を支えるのが俺の役目なんだから」


この史音は表の史音だ。


俺なんて言ってるが、本当は強がっているだけってことを私は知っている。


「ありがとう」


密着してる体から伝わってくる震え。


そう、史音の声と体が微かに震えているんだ。


史音、泣くなっ。


私は史音の背中に手を回し、ギュッと抱きしめた。


迷惑をかけてごめんな。


辛い役目を任せてごめん。


だけど信じているから、私は安心して任せられるんだ。


史音だからこそ、頼むだよ。


私が帰ってくるまでみんなをよろしくな。