そう、私は何も変わっていない。


狼鬼にいた時の私も、シルバープリンセスの私も同じ〝依亜〟なんだ。


ただ変わった事は、私の置かれていた状況。


それだけなんだ。


「ねぇ、依亜?なんであの時あんなことしたんだ?」


史音…?


もしかしてキスの事を言ってるのか?


「っ…あのなっ」


「依亜はただの仲間しか思ってないだろうけどっ」


私の言葉を遮り、続けられる史音の思い。


それがどんなものだろうと、私は受け止める。


…例え、どんな結果に終わろうとしても。


私は受け止めてみせる。