銀髪姫と不良幹部

仕事で家を開ける事がしょっちゅうのお父さんだが、私達を大切にしてくれる。


…親に捨てられた私を笑顔で迎えてくれたのもお父さんだった。


この容姿でも、嫌な顔をしたりしねぇ。


逆にキレイだと褒めてくれたんだ。


私はすごく嬉しかった。


優しくて紳士なお父さんが私は大好きだった。


「ただいま」


そう言って微笑むお父さんは、優しい顔をしていた。


「依亜、留学が早まったのは聞いたね?」


「…はい」


今さっき聞いた。


またその話が繰り返されるのか。


もう…感情を抑えるほどの力は私にはねぇ。


終わるなら早くしてくれ…っ。