「若。全員回収いたしました」


史音の前に出て男を見上げる。


こいつらは私の組の者たちだ。


薬をやってるとなると、組に頼むのが一番だからな。


「ご苦労。あいつらに自問し、薬を販売してる奴を聞き出せ」


あいつらは薬を服用していたんだ。


気づかれてないと思っているだろうが、私は気づいていた。


あいつらの目は焦点があっていなかったしな。


「はっ。では、私達はこれで」


「ああ。急に呼び出して悪かった」


「いえ」


黒い服を着た男は、お辞儀をすると去って行った。


これで一件落着☆


「依亜、あいつらは知り合いか?…説明してくれるよな?」


はいはい、ちゃんと説明すっから。


そんなに睨むなよ。


「…ああ。あいつらの事も含めて話す」