銀髪姫と不良幹部

「いつでもかかってきな」


人差し指を前後に揺らす。


ちょっとした挑発だな、これは。


乗るかはあいつ次第ってか?


「調子に乗るなぁぁあぁぁ!!」


乗るんかい!!


総長ならそれぐらい気づけよ!


大丈夫か、毒龍⁉︎


って言ってる場合じゃねぇんだ。


とりあえず試合の始まり…だな。


「はいはい、叫ぶと隙が出来るぞ…っと!」


隙を見つけ、一発蹴りを入れる。


うむ、少し軽い蹴りになったか。


それでもあいつにとっては、重いだろうけど。


「くっ…そおぉぉおぉぉ!」


まだ叫ぶのかよ!!


あの副総長といい、叫びすぎだ!


耳が壊れる!!


つぅか、耳にタコの勢いだぞ⁉︎


そんな事を思いながらも、向かってくる拳を手で受け止める。