夜中です。でも桜智兎ちゃんは起きています。子供は寝る時間ですよ〜…

桜「…」

紫「桜智兎ちゃん?」

桜「!…何だ…紫さんか…
こんな夜中にどうしたんですか?
てか、その格好は…」

紫は今、黒いローブのようなもので全身を包んでいる

紫「いや、桜智兎ちゃんにようがあってね。
それよりも、桜智兎ちゃんはどうしたの?子供は寝る時間だよ?」

桜「わ、私は子供じゃないです!
…別に…何か嫌な予感がしたので」

紫「…嫌な予感…ねぇ。
なら、その予感は今ここで現実になるね」

桜「…はい?」

紫「何故なら君は今ここで人生の終わりを迎えるから」

桜「え、えーっと…何を言っているんですか?ただの冗談ですよね?」

紫「冗談かー…ふふふ…そんな冗談なら本当に

良かったのにね」

その言葉と表情にただならぬものを感じ逃げようとする桜智兎の後ろに素早く周りこんだ紫は首と太ももの辺りに短剣をあてがう

桜「ひっ!…」

紫「悪く思わないでね…
これも仕事だから。
本当ならもっとひと気の少ない場所が良いんだけど、そうはいかないし…」

桜「あ、あの…幾つか質問しても…いいですか?」

紫「ん?あぁ。いいよ」

桜「紫さんは…あの時私を助けてくれしたよね?
あの時から目的はこれだったんですか?」

紫「ううん。それは違う。
…私を小さい頃に同じような体験をしてね。それでだよ」

桜「そう…ですか…
次は…あのー…紫さんは男女どっちなんですが?」

紫「あはは…やっぱ勘違いしてたか…
私はれっきとした女だよ」

桜「じゃ、じゃあ私が頑張って告白した意味って…」

紫「無かったね」

桜「そ、そんな…」

紫「あのさ。もうそろそろいいかな?
お客さん待ってるから」

桜「そ、そんな!
嫌ですよ!」

紫「事実は取り消せないんだよ?
じゃあいつか、地獄で会おう…ね?」

桜智兎が叫ぶ間も無く紫の短剣が喉を掻き切る
飛び散る鮮血
それが紫の頬にかかりぬらぬらと気持ち悪く光っている
それはまだ生きたいと叫んでいるように

紫「…吐き気がする…」

ああ思い出す
こんな月夜にのあの日を
始めて手をかけたある日を
思い出す
鮮血の生暖かさを
怨みつらみを
悲み屈辱を

もう嫌だ
あんなのは

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

もう二度と
あんな事は嫌───