雨の日のふたり



「ちょっと聞いてるぅ?」


「送る」


「いいよ。逆方向じゃん。もっと遅くなるよ」

「大丈夫。っていうか1人で帰すとかムリ」




「そうなんだろうけど、わかってるけど時と場合ってあるじゃない」

「・・・・・・・・」


「なに?」





「今がその・・・時と場合だろ?」

「ん?」




「もぉ最後なんだろ?」






もう少しって笑った彼女の顔が浮かんだ。