(ギリギリ間に合った…やっぱり自分で走ってたら100%間に合わなかったな。太郎ナイス!)
心の中で太郎にそっとグッジョブして席に着いた。
「あ、おはよう!」
隣の席の子が座ったのであいさつする。
「え!!…ぉ…はょ…ございます…」
ビクビクしながらもあいさつを返してくれる。
私的にはこれで満足だ。
噂が広まりに広まって、今では私は学校中に恐れられてしまっている。
これじゃあロクな友情、はたまた恋愛なんてできるわけがない。
しかもその噂も回っていくうちにどんどん大きくなっていき、今では私が虎沢連盟のトップの座についているなんて話も出回っているらしい。
もちろんこんな噂は大嘘だ。
虎沢の頭は代々男だって決まっている。
私は一人っ子だ。
これは虎沢の血縁が途絶えた事を意味する。
女の私は虎沢の上には立てない。
なので今のトップ、私のお父さんが認めた一人がその座を受け継ぐ。
まぁそれが誰になるのか、私にはまだ知る由もないけど。

