(く、くるしい…)
朝から特大ステーキをたいらげた私は、放課後の今になっても腹を抱えて小さく唸っていた。
いつもより一層怖い顔をしているせいか、いつにもまして人が寄り付かない。
まぁもう慣れたけどさ…
昼ご飯も抜いたのにこれじゃあ今日の晩御飯も抜きにしたいところだけど、夜は家族全員でご飯を食べるのが虎沢家の決まりだ。
食べ物を残すなんて言語道断。
小さい頃からそうやって育ったおかげで食べ物の好き嫌いはない。
仕方ない、夜までにお腹空かせるために今日は歩いて帰ろう…。
そう思い、太郎に連絡をとるために鞄からスマホを取り出した。

