悲惨なクラス替えから約1ヶ月が経とうとした5月のある日。

1ヶ月も経てばクラスに馴染むのが普通だけど
全然落ち着かない。
たまに川末が来る以外は
これっといった出来事などなかった。

このまま、中学最後のクラスが終わるんじゃないか?

って毎日思った。

でも私にはるーちゃんがいた。
休み時間にるーちゃんとダンスしたり
絵を書いたり
お互いの趣味を話したり
塾のこと
小学校の頃の話をしたりするのが
なにより落ち着いて、安心感があって楽しい時間だった。

『ねぇ、紗羅。』

『ん〜?何?』

『もうすぐだよ、修学旅行。』

『おぉ…そうだね。』

あぶない、忘れていた。