「龍牙、雑誌買いたい!」



私が龍牙の服を掴んで懇願すると、龍牙は諦めたようにため息をつき、



「……わかった」


そう、いつものように、ぶっきらぼうに答えた。




今日はなんだか、幸せだったなぁ。



龍牙とご飯食べて、デザート屋さんに行って、仕事にも連れていってもらえて。


幸せすぎて、どうにかなっちゃいそうだよ。


龍牙の過去のことは、まぁ、気になるけど……。


でも、龍牙との距離は、今日の間に縮まったよね。


このまま順調に行って、彼女になれたらいいなぁ。



なんて、私はこの時、そんな甘いことを考えていた。