「いや、バカは元々だからしょうがないか」



ちょっと!!

確かにバカだけど!!



「で?何の話?」


「んーとね、彼が同い年かなってことと、どこの高校かなってこと!」


「うん。どーでもいいわ」



冷たっ!!

南波冷たっ!!



「ひどいよー!真面目に聞いてるのに!」


「大体名前も知らないんじゃ、話にならないじゃん。運命の人ならきっと千愛実の思い通りになるんじゃないの?あんた、昔から運だけは抜群にいいから」



南波はそういって携帯をポケットから取り出して操作し始めた。



……そっか、そうだよね!?


運命の人ならきっと、私の思い通りになるよね!?

南波の言う通り、私は昔から運だけはいいんだ。


くじ引きをやれば必ず何かは当たるし、1名限定の抽選だって何度か当てた強運を持ってる。


「南波!じゃあ、私が今、彼に会いたいって思ったら会えるかな!?」


「それは……いくらなんでもないでしょ」


「そんなことないもん!」



私は辺りをキョロキョロと見渡した。