「おいし〜っ!!」
「……」
なんでこんなことに……。
俺の目の前には、美味しそうにオムライスを頬張る千愛実と、俺が頼んだドリアがある。
結局、俺は千愛実に引っ張られてファミレスに入った。
「たまごふわふわっ」
すんげぇ幸せそうに食うな、こいつ。
……そういえば。
「お前、一人で何してたんだ?」
遊ぶなら普通友達と遊ぶだろ。
俺の質問に、千愛実は急に暗い顔になり、食べていた手を止めた。
「えーと……」
なんだ?言いずらいことなのか?
さっきまで笑顔だった顔が、今は俯いていて見えない。
「用事!ちょっと用事があって……」
そう言って、千愛実は苦笑いを浮かべた。
いつも元気な千愛実からは、想像出来ない姿だった。



