次の日の朝、教室に入って席についた俺に、隣に座っていた坂井が声を掛けてきた。


「龍牙くん、これ、相談にのってくれたお礼なんだけど」


そう言って、俺に水玉の紙袋を差し出した。


「クッキーなの。食べて」

「お礼とかいらねぇよ。つーか、相談にのるってことでメアド交換したのに」


「あ、そっか。でも、作っちゃったから食べて?」


「分かった。サンキュ」



もらったクッキーを鞄に入れる。

すると丁度、愁季が教室に入ってきた。



「おっはよー!龍牙!」

「おす」



相変わらず元気なやつだな。