上履きから外靴に履き替えて、校門を出た。
そこから休むことなく小走りで目的地に向かう。
「はぁ……はぁ……」
「千愛実、ちょっと疲れたっ……」
うん、私もちょっと息が切れてきたっ……。
でも、早く行かないと!!
走ること約20分。
目的地についた頃には、もうゼーゼーいってた。
入学してから毎日のことだから、少し慣れてきたけど……。
「間に合ったかな?」
「間に合っててくれないと困るよ、こんな走ってるんだから……」
だよね……じゃないと、苦労が水の泡だよ。
「龍牙いるかな!?」
「いるんじゃない?」
南波が手で顔を扇ぎながら答える。