4時半ごろになって、南波が私の好きなチョコアイスを持って家に来た。



「はい、チョコアイス」


「ありがとう」



チョコアイスの袋を開けて、二人で食べた。



「ねぇ千愛実、顔色悪いよ?今日ちゃんと食べた?」


「昨日から…食べてない…」


「ダメだよ、食べなきゃ!」



食欲がなかったんだ。

不思議なくらいにお腹が空かない。

何か食べようとも思わなかった。





「…愁季が、龍牙くんの様子がおかしいって言ってた。ねぇ、何があったの?」



南波が心底心配した顔で聞いてくるから、鼻の奥がジンとして、涙がこみ上げてきた。




「み……南波ぃー……っ!!」




止まったはずの涙が、また溢れ出した。