「は?」
龍牙は訳が分からないとばかりに顔をしかめた。
そりゃ、そういう反応になるよね。
「勝手なのは分かってる。でもね、私じゃ龍牙の隣は釣り合わないの」
だって私は、汚れてるから。
「龍牙を幸せにはできないから。だから、ごめんね」
龍牙の隣にいるべきなのは、私じゃない。
「お前、それ本気?」
真っ直ぐに私を見つめてくる龍牙の目は、私の心の中を見透かしているように見えた。
違うよ。
別れたくないよ。大好きなんだよ。
そう言ってしまいそうになる度に、太一の顔が頭の中に浮かんで離れない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…