それからというもの、太一は私によく絡んでくるようになった。
私が家に帰ってくる時間を計らって、待ち伏せしてるんだ。
「もうやめてよっ!!どうしていつもいつも私を苦しめるの!?」
「言ったじゃん。俺はお前を逃がさないって」
逃がさない?
「あんなことで俺から離れやがって」
あんなこと…?
あの日したことが、あんなこと!?
「あんた、私にしたことに何の反省もしてないの!?」
信じられないっ…。
「私がっ…、私がどんなに傷ついたか知らないでしょ!?倒れて入院して、つい最近まで病院に通ってたことなんて知らないでしょ!?
逃がさない?ふざけないでよ!!私はあんたのものには絶対ならないから!!」
息を切らせながら、私は太一に怒鳴った。
私の言葉をジッと聞いていた太一が、しばらくしてゆっくり口を開いた。



