「千愛実」



名前を呼ばれて振り向くと、私を真っ直ぐに見つめた太一の姿があった。




「なんで、いるの…」



「千愛実」



「呼ばないでよ!!」





なんで、このタイミングで会うの?



私の体が、過去を思い出したかのように震え出す。



やっぱりダメだ。

隣に龍牙がいてくれなきゃ……。