落ち着け、私……。

友達かもしれない。





女嫌いだからといって、話せる女の子の一人や二人はいるよね。





私は再び影に隠れて、その様子を伺った。



次第に話しが聞こえてきて、耳をすませた。




「ねぇ、龍牙くん。後でメールしてもいい?」





メール……?





「ん。いつでもどうぞ」






その瞬間、私の頭は真っ白になった。





龍牙は優しく微笑みながら、その女の子の頭を撫でる。




ドクンと胸が痛んだ。




龍牙のそんな顔、見たことないよっ……。





気づいたら、私はその場から走り去っていたんだ。