「ちょっと……アンタ達何してんのよ!!」 南波は囲まれていた私の手を引いて助けてくれた。 「濡れてるじゃない!大丈夫!?」 「大丈夫、ありがとう……」 それよりね、南波……。 私、気になることがあったんだよ……。 「千愛実、龍牙くんが戻ってこないって心配してた。とりあえず戻ろう?」 私が何も言わずに頷くと、南波は私の手を取って歩いていく。