「龍牙ー!!」 次の日の放課後、いつものように元気に抱きついてきた千愛実を見て、少し安心した。 体調悪かっただけみたいだな……。 「龍牙?どうしたの?」 「別に」 素っ気なく返事をした俺に千愛実は「相変わらず無口なんだから」と満面な笑みで腕を絡んでくる。 そんな千愛実だから、俺は千愛実の本当の辛さをわかってあげられなかったんだ。