「千愛実ちゃん、最初の頃と比べて男の子に怖がることなくなったんじゃない?」
カウンセリングを終えて、帰る間際、野崎先生が言った。
「んー……でも、集団でいる男の子に会うと、まだ怖いかな……」
2人くらいまでなら大丈夫にはなった。
最初は1人でいる男の子にも体が震えていた私にとって、これはすごい進歩。
「そっか。それよりさ、千愛実ちゃん!最近更に可愛くなったんじゃない?」
え!?
「そ、そうかな?」
「うん。なんかね、明るくなったし、色っぽくなった」
い、色っぽくって……!!
「さては……好きな人でもできたでしょ!」
な……!!
「なんで分かったのー!?」
「分かるよー、恋してる女の子の目してるもの」
恋してる女の子の目って……どんな目?



