バース(アイシテルside伸也)



煙草の火を乱暴に消し、いつものレイカの表情に戻った。



「康のことで何が聞きたいの?」



「康さんって親の力を借りて、この街を仕切ったのか?」



「そんなこと聞いてどうするの?」



「俺は康さんみたくなりたいけど、親の力で今の地位を手に入れたならガッカリだなって思って」



レイカはまた遠くを見つめだし、ゆっくりと口を開いた。



「そうね。親の力がまったくないと言ったら嘘になるわ。でも、シンが考えているほど、簡単に親の力を利用したわけじゃない」



「どういう意味だよ?」



「康は親の力を借りなくたって、この街を仕切るくらいの力は持っている。ただ、本人には不本意だとしても親のことは絡んでくる。康が望んでいようと、どうであろうとこの街にいる限り、親の名前は付いてくるってことよ」