「こんな所に突っ立てないで中に入っていればいいじゃない」 タクシーから降りたレイカは俺の姿を見つけると、眉間にシワを寄せて近づいてくる。 人とすれ違うたびに振り向いて見つめられるレイカは相当綺麗なんだな。 「シン、聞いてるの?」 「あぁ。俺には不釣り合いの場所だから」 「取り敢えず中に入りましょう」 レイカの後をついて歩く俺は周りからどんなふうに見えているのだろう?